天王山を迎えた、日本シリーズ最終節。
今季は史上2番目に遅い日本シリーズとなり、もう冬まっしぐらといったところ。
しかし、そこは熱気にまみれていた。
福岡ソフトバンクホークス対中日ドラゴンズ。
両リーグの覇者が、頂点を決めるべく雌雄を決する。
場所は、ソフトバンクの本拠地福岡Yahoo!Japanドーム。
今年の日本シリーズは、お互いにホームゲームでの勝利がないまさに外弁慶な試合展開となっている。
そういうジンクスが出来上がりつつあるなかで、両者どのような戦いをするのか。
秋山監督率いるソフトバンクの打ち勝つ野球か、落合監督率いる守り勝つ野球か。
結果は、3‐0でソフトバンクの勝利。
しかし、それだけでは語り尽くせないドラマがあったと思う。
最終回まで、いや最終回の2アウトまでどうなるかわからない展開だった。
9回表、満を喫してファルケンボーグ登場。
しかし、直後の井端相手にピッチャー強襲の内野安打を打たれる。
ここで右ひじを故障。
降板を余儀なくされる。
正直、怪我で喜んではいけないが、真剣勝負故の結果だ。
これは、中日にとっては大チャンス。
ソフトバンクも、もちろん投手を用意していただろうが、不測の事態だったことはまちがいない。
そこで出てきたのは、第3試合目でノーアウト満塁のピンチを無失点で切り抜けた男、森福。
今年大ブレークした投手の一人だ。
昨日の解説者に、楽天の元監督ノムさんがいたのが、こんな話をしていた。
当時シダックスの監督を務めていたときに森福も同じチームに在籍していたのだ。
彼は、身長も低く球速も速くない。
プロを目指していた森福にノムさんは「あきらめなさい。君じゃ通用しない」そう言ったそうな。
しかし、ノムさん特有の愛情表現だったのかもしれない。
彼は諦めず、プロの舞台に上がってきた。
しかも、日本シリーズという最高の舞台まで。
彼の投げっぷりは堂々としていた。
一切迷いがなかった。
野球は、体格でも球速でもない、コントロールだと。
ノムさんも「彼がそれを証明してくれました」と嬉しそうに語っていた。
やはり、人間努力が一番大事なのだと痛感させられた。
なんか、客観的に見てなのだが、ソフトバンクはいいチームだね。
若い秋山監督の元で、選手がのびのびとしているように思える。
なんか、監督がみんなの兄貴にみたいな感じだ。
みんな生き生きしていて、見ていて楽しい。
そんな野球を見せてくれた気がしたよ。
もちろん、中日だってがんばった。
正直、あの追い上げは中日にしかできなかったことだろう。
土俵際が強い。
個人的には、落合監督に有終の美を飾って欲しかったんだけどね。
でも、監督最後の言葉が“変な野球はするな”そう言ったそうな。
深いね。
落合イズムを継承した選手達は、新監督の元さらなる成長を遂げるだろう。
今回の日本シリーズは、どちらのチームも勝って監督を胴上げするんだっていう気持ちが伝わってきて、すごく気持ちよかった。
チームが一つになっている気がしたよ。
でも、なんだろうな。
俺は阪神ファンなんだけど、落合監督が辞めるのは寂しくてならない。
やはり、落合中日が強かったからだろう。
なんだか、いいライバルがいなくなったような気持ちだよ。
正直、セ・リーグでは一番不気味で、一番厄介なチームだったからな。
2年連続で、優勝をカッさらわれたからね。
監督は、高木守道氏に決まっている中日。
2代目ミスタードラゴンズは、どんな中日野球を見せてくれるのか。
来年も非常に楽しみだ。
とにかく、ソフトバンクおめでとう!!!
落合監督、お疲れ様!!!
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