阪神対中日18回戦
阪神 3-3 中日
今季最後となるナゴヤドームでの阪神対中日戦。
1勝1敗で迎えた3戦目。
今日の勝敗は、これからのペナントレースでの優劣を大きく左右するだろう。
先発は、スタンリッジ対ソト。
スタンは6、7月のMVPに輝いたが、ここ1ヶ月勝ち星に恵まれていない。
本来なら、10勝は軽く言っている成績なのだが、打線が全くもって援護できないから、未だ8勝。
対するソトは、今季負けなしの5勝。
投手対決は少々飽きたのだが、今日も序盤からその模様。
5回まで両者ランナーを出しながらも、要所を抑え先制は許さない。
スタンリッジも、やはり終盤戦になってきて多少スタミナ切れなのか、あまりいい投球ではなかった。
痛打されていたし、お得意のナックルカーブがあまり思うようにコントロールできなかったようだ。
対してソトはどうか。
このピッチャーについてほとんど知らなかった(先発に回るまでは存在さえ知らなかったw)ので少し調べてみた。
去年までイタリアでプレーしていて、今年の春に中日にテスト入団し契約に至った選手らしい。
中盤までは中継ぎをしていたのだが、オールスター後から先発に回って大活躍。
ここまで、5勝負けなしの活躍。
そこまでとっ筆して何かがすごいわけではないのだが、打てない。
阪神打線は特に打てない。
2度先発で対戦しているのだが、1点もとっていない。
それくらい相性の悪い選手なんだろう。
とにかく、今日も全く打てない。
いいせんいくのだが、結局最後の1本が出ず、凡打、残塁の山。
そして、6回にスタンが捕まってしまう。
ヒット、フォアボール、送りバントで1アウト2、3塁。
バッターは、キャッチャー小田に変わって野本。
ここで勝負するベンチの指示がおかしい。
満塁策をとり、次の投手の場面で勝負した方がいいだろう。
結果論だが、そういう場面なら調子の良かったソトを向こうサイドは代えてくるかもしれない。
逆にここで代打を送らなかったら、ピッチャーを打ち取り2アウト満塁。
この方が、バッターに集中出来るしいい采配だったと思う。
ソトに代打を出してくれたらそれはそれでラッキー。
ピンチに変わりはないが、全く打てなかったソトが降りてくれれば多少流れが変わる。
結果は、野本にタイムリーツーベース、荒木にも打たれ3失点。
こういう場面多いんだよね。
次の打順は投手なのに、8番バッターと無理して勝負して打たれるケース。
そんなに欲張らないでいいんだよ。
あの状態になった時点で失点は覚悟してるんだから。
要は、その失点をいかにして少なくするかがベンチの采配なわけ。
無失点なんてのはなかなか出来ないわけだから、最小失点で済むような采配をしなくちゃ。
結果論ではあるが、その方が後々良かったかなと思った。
打線は、ソトを全く打てなかったが7回についに捕らえる。
失点してすぐの回。
ここで3者凡退なんてことになっていたら、今日のゲームは負けていた。
しかし、今日は一味違う。
今まで4番だった新井を7番まで下げ、代わりに関本を4番にすえた。
これだけでもだいぶ評価できる。
しかも、昨日怠慢守備があった金本に代わって6番狩野。
これもいい。
選手の状態が悪いときはこうやって対処していくのが普通。
逆に遅い。
だが、全く期待できなかったのでこういう形になってくれて嬉しい。
話はもどるが、7回の攻撃。
先頭の鳥谷がツーベースヒット、続く新4番関本がこれぞ4番というタイムリーで1点を返す。
ここで外は降板。
代わった鈴木。
この選手も今年は優秀な防御率を誇っている。
しかし、流れは変わらず。
次打者のマートンは四球、狩野はサードエラー。
そして、問題の新井に回ってくる。
この人は良くも悪くも、チャンスで回ってくる宿命なのだろう。
前日までだと全く期待できなかったのだが、4番という足かせから放たれたせいか、今日は違う。
見事ライトに流し、タイムリーヒットで1点差まで詰め寄る。
ここで、中日はまたピッチャー交代。
ピッチャー浅尾。
このピッチャーは、相手のチームながら本当に尊敬する。
去年から覚醒していたが、今年は56試合投げて防御率0.61。
これはありえない数字だ。
全盛期の球児でもこんな数字は出せてないんじゃないかな。
しかし、今日はノーアウト満塁の場面。
打者は、藤井に代わり桧山。
さすがの浅尾も、この流れとノーアウト満塁という状況ではどうしようもないだろうと思っていた。
しかし、そうはさせないのがこの男。
桧山を1-2-3のダブルプレーに打ち取り、続く代々柴田を三振に切ってとりなんと無失点。
偶然じゃなく当たり前のようにやるのがすごい。
これは正直脱帽した。
ここまでかと思ったのだが、今日は阪神も意地の粘りを見せる。
9回表、300セーブがかかった岩瀬登場。
しかし、先頭の狩野が2ベースで出塁。
そして、バッターはまたも新井。
その新井が見事レフト前に弾き返し、土壇場で振り出しに戻す。
これで流れがきた。
送りバントとエラーでさらに1アウト2、3塁の場面を作り出す。
もう逆転するしかない。
そう思っていただのだが…。
平野が打った球はピッチャーの真正面。
ゴロゴーで走っていた新井が本塁でタッチアウト。
嫌な空気が流れる。
しかし、まだ1、3塁。
ここで最近当たっている大和。
なんとか打ってくれと思ったが、セカンドゴロで同点止まり。
この時点で3時間半をすぎていたので阪神の勝ちはなくなった。
最終回、もちろん球児がマウンドへ上がる。
最近、不安の残る投球をしていたのだが、今日は3人を完璧に抑え引き分け。
鬼門ナゴヤドームをなんとか1勝1敗1分で乗り切ることが出来た。
今日の采配は、スターティングオーダーに関しては望み通り。
新井さんは、むしろベンチスタートでもいいくらいかと思ったが、7番新井がはまった。
やはり4番という重圧に耐えられなかったのだろうか。
気楽にバッターボックスに入れている気がした。
そして4番関本。
これもはまったね。
応急処置ではあるのだが、現状4番を打てるのは、関本、マートン、鳥谷くらい。
マートン、鳥谷はチャンスメイクの方が長けているので、繋ぎの4番として関本を置くのはいい起用だろう。
後は、やはり勝負の場面の采配と、選手交代だろうか。
やっぱり、次打者が投手なのに8番で無理して勝負にいくのはやめて欲しいな。
抑えればいいけど、それは結果論なわけで、やはり安全にいってもらいたい。
そして、早い回に藤井を代えるのはやめてもらいたい。
中日みたいに、小田に代わって谷繁というわけにはいかないんだからさ。
控え捕手と正捕手の実力、経験が明らかにかけ離れいる。
だからこそ、大量リードの場面以外では代えてはいけないと思うのだが。
しかし、今日はもともと負け試合からのドロー。
まあ良かったんじゃないかな。
ノーアウト満塁と、1アウト2、3塁で1点も入らないのはどうかと思うが、それはいつもの話だし。
何よりナゴヤドームを5分で終われたのは相当大きい。
できれば、スタンに勝ちをつけてあげたかったけど、チームが負けなかったのが一番。
スタメンに関しては、これが現状べストだと思うのでこのまま維持してください。